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Directed and Produced by
純谷吉松(Itoya Kichimatsu)


■2003年10月のニュース一覧
▼[2003.10.31]豹的印象
▼[2003.10.29]殺し合いの奨め
▼[2003.10.27]iTMSの不思議
▼[2003.10.25]紙とデジタル,必然の奇遇
▼[2003.10.23]欲しい欲しい携帯電話
▼[2003.10.21]PC iTunesの使い方
▼[2003.10.19]人間の所在
▼[2003.10.17]なにも持っていない,でも
▼[2003.10.15]オリの中の鳥たち
▼[2003.10.13]スパムって?
▼[2003.10.11]悪の所在
▼[2003.10.09]いま必要な動画圧縮
▼[2003.10.07]熟考再考黙考
▼[2003.10.05]エッセンシャル&グラマラス,R
▼[2003.10.03]最後の時
▼[2003.10.01]アンワイヤー・トゥ・コネクト

■2003年11月のニュース一覧
■2003年09月のニュース一覧


 
[2003.10.31]
  豹的印象


 ▼汗と涙のマック最新OS X『パンサー』インストール(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20031029301.html


 ちょっと熱めのシャワーを浴びたあとのような気持ち良さがある。それが,パンサーの日の第一印象かな。

quote:アップル社の新しいOS,マックOS X 10.3,コードネームはパンサーを2台にインストールし,iBookにもバックアップせずにインストールする最中にハングアップし,なんとか外付けハードディスクから起動してファイルをコピーして,インストールが終わった。前バージョンよりマシンの動作は大幅に早くなったようで,メールのようなアプリケーションを使うのも楽しい。

 と,記事を読むと誤解するかもしれないが,たぶんインストール途中でフリーズするということはほとんどないと思う。わたしが行った2回のインストールは問題なかった。今回わたしはアップデート版ひとつと5ライセンス版ひとつを購入していて,それで3台のマックをまかなおうとしていた。通常わたしはOSのインストールは新規インストールしかしないので,まずはアップデート版のCDを使い,最初にディスクユーティリティを使って初期化してインストールしようとしたらできなかった。アップデート版はOS Xがインストールされているハードディスクにしかインストールできないのだった。あはは。5ライセンス版で起動し直してインストール完了。アップデート版は無駄だった。

 以下,思ったこと羅列。●iBook/600MHzで使った感想は,そんな劇的に速くなったってわけぢゃないけど,もたもたする個所ができたって感じもない。現状維持。機能が増えての現状維持なのでよいこと。●バックアップは10.3ではまだ使えないのね,システム移行にちょっと手間取りました。●ラベルはあまりきれいぢゃない気もちょっとする。慣れてないからかな(pic)。上のファイルが青ラベル,下は選択したファイル。ファイルに枠が付くのはどうなのかな? ●アプリケーション切り替え([command]+[tab]キー)がドックでの切り替えから画面中央のアイコン表示に変わった(pic)。アイコン,でかっ。●エクスポゼはファンクションキー(iBookでは[F9])になかなか手が伸びないので,画面コーナーを使うことが多い(pic)。iBookでは画面が小さいので(12.1インチ)あまりたくさんのウインドウを開くことがないけど,大きいディスプレイでは便利になる(pic)。●入力メニューとえんぴつメニューが一緒になってメニューバー右側に移動した。EGBRIDGEはなんの問題もなく(Ver.14.0.2),その順応性はさすが(pic)。改めてほれ直した。マックでテキスト入力するならEGBRIDGEにかなうものはない。●プレビューはいままでたくさんのファイルを同時に開くとわけわからん順番でサムネイルが並んだけど,10.3ではちゃんとファイル名順になった(10.2pic→10.3pic)。サムネイルの大きさを変えられるのもありがたい。よかったよかった。




 
[2003.10.29]
  殺し合いの奨め


 ▼米大学生が開発、「合法・無料」のファイル交換代替システム(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0310/28/ne00_mit.html


 Aという虫がいたらBという虫が生きていけない。BがいたらAが生きていけない。なら,数年後にはどちらかの虫が全滅しているだけだ。殺し合っていいんだよ。

quote:マサチューセッツ工科大学の学生が,大学のCATVネットワークを介して3500枚のCDを無料で視聴できるシステムを発表した。彼らによれば,これは完全に著作権法にのっとっているという。

 記事を読んだ人ならわかると思うが,このなかで紹介されているものは,合法でも無料でもない。聴く人は無料かもしれないが,誰かがライセンス料を支払っているのだし,結局設備を整えることなどに何万ドル以上もかかるのに無料でいられるなんて,そんな気前のいい大学もないだろう。それに「FMラジオよりは良いものの,CDよりは劣る」音質だから,ライセンスが安くなるというのも考えのない結論だ。現状のネットラジオでも,音質による著作権料の区分けなどない。それに,ひとつのチャンネルにひとりしか接続できないなんて,全然実用的ぢゃない。当然普及しないし,それを紹介する記事自体,無意味で,あおりのタイトルで読者をだますぐらいなら,さっさと削除した方がよい。

 なんども云っていることだが,現行の著作権法とインターネットは両立しない。誰がどんな権力を振りかざそうが,それが両立する社会は,ありえない。こちらのこの部分をちょっと直せば両立しますね,ということもない。そして成り立たなくて,問題が起こるだけなのだから,どちらかをなくすことになる。ガキでもわかることなのになにもしない政治家,バタバタ現状を維持しようとしているだけの音楽業界,映画業界。無駄な月日を過ごすよりは,殺しちゃいましょ。著作権なんかない社会を,さっさと作りましょ。




 
[2003.10.27]
  iTMSの不思議


 ▼iTunes Music Store、Windows, Audible, 独立系へも手を広げる(TidBITS)
  http://www.tidbits.com/tb-issues/lang/jp/TidBITS-jp-702.html#lnk3


 もう動画を売るとなったらDVDしか考えられないってくらいフォーマットが決まってればよかったのに,音楽業界の音楽配信サービスも。たとえ(DVDのように)プロテクトが破られたって,決まったフォーマットの方が強いんだから。なのに,そんなものに見向きもせず,CDを売り続けているのがバカなのかな,日本人は特にだけど。

quote:アップル社は同社が第2世代と呼ぶiTunes ミュージック・ストア(iTMS)を旗揚げし,そこにはiTunes ウインドウズ版,ミュージック・ストアの曲にリンクをはる機能の追加,独立系レーベルの曲の取り扱い,オーディブルのコンテンツの追加,AOLやペプシとのマーケティング上の提携,新しいアクセサリーなどが含まれている。

 「iTunes Music Store では1,400万曲しか売れていないのに一億曲も無料で提供するのは馬鹿げて見えるかもしれないが」に続く文が笑えたのだが,確かに1億曲をホントにダウンロードされたら,アップル(そしてペプシもなのかな?)は9900万ドルの損になるわけで,99セントのうち65セントをレコード会社に支払っているとなると6500万ドル(78億円(^^ゞ)をポケットマネーで支払わなければいけなくなる。そんなことはあるわけがなく,TidBITSの云う通りなのだが,大事だったのは「1億曲!」というマーケティング・トーク,だったのだろう。

 なんにしても,今回のiTMSの拡充はいろいろなことを考えさせる。なぜほかに,普及する音楽配信サービスがなかったのか? PCユーザーにとってはAACなんて再生できる環境を作るのだって面倒なのに?(まぁタダのMP3エンコーダとして使う人は多そうだけど) 3日半でiTMSで100万曲売れたって云うのも7〜8割はPCユーザーだろうが,フォーマットなんてなんでもよかったのか? OSを再インストールしたら聴けなくなるとかそんな不都合がなければなんでもよかったのか? でも,iPodを持っているユーザー以外はほかのプレイヤーでも聴けないファイルなんだよ? もちろん,iTMSの絶好調ぶりがずっと続くわけはないんだけど,なんか,いろいろ不思議でね…。




 
[2003.10.25]
  紙とデジタル,必然の奇遇


 ▼本文も検索して本を探せる - Amazonが新検索サービスを開始(MYCOM PC WEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/10/24/20.html


 この出会いは偶然ではなく,必然だろう。そしてやがて退く紙への,最後の呼び掛けでもある。

quote:米国のアマゾン・コム社は,書籍を本文中の言葉で検索できる「サーチ・インサイド・ザ・ブック」サービスを開始した。出版社との協業によって,アマゾンで販売されている12万冊以上,3300万ページが検索できる。

 電子書籍に関する記事を,いくつか続けて読んでいる。電子書籍に対して出版社はどうすべきか?(WIRED NEWSの記事),電子書籍のデバイスはどうあるべきか?(ZDNet Newsの記事),どん電子書籍なら売れるのか?(ZDNet Newsの記事)。電子書籍は必ず普通のものになる。紙は駆逐される。世界から紙がなくなる日は来る。これは暴論ではない。100ページの紙の本があるなら,わたしたちはもう98ページまで読み進んでいる。読み終わって捨てるのは,もうすぐだ。

 そうなったときには簡単に実現する本の全文検索だが,現状ではとてつもない喜びをもたらすサービスだ。本を手に取ることが多い人なら,震えるほどうれしいはず。登場人物の名前でも,作品の舞台の地名でも,同じジャンルの作品でも,簡単に探し出せるだろう。アマゾンはすごいな。でもサービス提供側にとっては,とてつもない手間がかかるサービスだ。まさか文字をすべて手で打ち込んでいるわけはなく,OCRで読み込んでいってると思うんだけど,それだって手間・時間がかかり,確認作業は欠かせない。だが,紙とデジタルの最後の融合として,これはすごい。ちょっと感動しました。




 
[2003.10.23]
  欲しい欲しい携帯電話


 ▼iCal 1.5.1とiSync 1.2.1がリリース(TidBITS)
  http://www.tidbits.com/tb-issues/lang/jp/TidBITS-jp-701.html#lnk1


 新しい携帯電話が欲しいななんて,もうずいぶんと思うことがなかった。今も既存の携帯で欲しいものなどない。だけど。

quote:アップル社は先週,カレンダーツールのiCal,同期ユーティリティのiSyncをアップデートした。iSyncでは対応する携帯電話が増え,アドレスブックに登録してある連絡先から電話があったときに,表示される画像を転送する機能が追加されている。

 実際のところ,携帯電話は電話の機能しか使っていない。まぁ外出する機会が少ないからあんまり使わないのかもしれないけど,ウェブもみないしメールも必要最小限(というか知り合いからのメール以外は,外出先でのメモ代わりだけ?),カメラで写真を撮ったり動画を撮ったりということもない。着メロを変えて鳴らしたりということもない。ただの電話だ。オレはガッツンガッツン使っているぜと云う人も広い世の中にはいるかもしれないんだけど,わたしの知らないところにいるのだろう。そんなわたしが使いたいなぁと思っているのが,このiSyncの携帯電話との同期機能だ。

 ブルートゥースも使えるようになった,iSyncとiCalもアップデートした。が,日本でブルートゥース対応の携帯電話は少ないし,第一iSyncに対応してなさそう。アップルのページをみると注釈で,「日本国内では利用できません」と無下もなく書かれている…。対応する携帯電話があればちょっとぐらい値段が高くても購入するのに,ぐすん。ということで,わたしはボーダフォンのユーザーなのでドコモやauで対応されても困るんだけど,ボーダフォンならノキアがいる。iSyncが使える携帯を出してくれないかなぁ。テレビがみられるとかデザインが凝ってるとかそんなのより,希望なのです。マックユーザーは少ないけど,使えるなら使いたいと思ってる人は,少なくないと思うんだけどな。




 
[2003.10.21]
  PC iTunesの使い方


 ▼「絶賛」から「不満」まで――賛否さまざまのWindows版iTunes(ZDNet NEWS)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0310/20/ne00_itunes.html


 iTunesの使い方はいろいろだろうけど,どうでもいいわたしの場合。

quote:先日発表されたアップル社のiTunesウインドウズ版は,同社幹部によると「大好評を博している」という。あげられている不満点は,音楽ファイル形式が追加されていないこととiPod以外の音楽プレイヤーをサポートしていない点,そしてウインドウズ2000で不具合が起きていることだ。

 アップルの発表によると(ニュースリリース)このiTunesのウインドウズ版,3日半で100万回ダウンロードされたそうで。その3日半でiTunes ミュージック・ストアでは100万曲以上が売れたそうで。まぁ使いやすさは折り紙付きと思えるので,よさ気なMP3プレイヤーを探している人にはちょうどよいかと。ただし,クイックタイムが嫌いな人はiTunesと一緒にインストールされるので,iTunesはインストールしない方がいい。

 ミュージック・ストアにアクセスできない日本で,もっとも有用な機能は音楽ファイルの共有だ。Desire for wealth以外でそれについて大きく取り上げているページがなかったのが残念(あんまり巡回してないけど)。わたしの環境なんかどうでもいいだろうが,わたしはサーバーにしているマックに音楽ファイルを全部詰め込んでiTunesで共有し,手元の環境には音楽ファイルを置かないようにしている。iTunesの音楽共有を使えばそれでいいのだ(pic)。で,手元のマックにはスピーカーが付いてないけど,ウインドウズPCにはスピーカーが付いている。なら,ウインドウズで再生させた方がよい。ということでこのiTunesウインドウズ版はありがたい。ネットラジオと共有音楽の再生のためにiTunesウインドウズ版は使われています(21日から日本語版の提供も始まるようです←追記。延期されました…)。




 
[2003.10.19]
  人間の所在


 ▼ネット上のポルノ、2億6000万ページに(ZDNet NEWS)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0309/26/ne00_porn.html


 古代も中世も近世も近代も,変わらなかったものは,ネット上でも変わらない。ならば,認めるしかない。

quote:コンテンツフィルタリング企業の調べによると,インターネット上のポルノ関連ページの数は,1998年の1400万から2003年には2億6000万に増えた。今年7月の1ヶ月間だけでも,2800万のポルノページが新たに発見された。

 数年前と比べて,ポルノサイトの割合は増えただろうか? 数では5年前の1800%になったと書いてあるが,では全体の中での割合はどうなんだろう? ポルノサイトも増えただろうが,普通のページの数も増えた。ウェブページは1日に700万ページずつ増えているとも云われるが,なんとなくだけど,ポルノのページの割合は変わってないような気もするけど…。

 ネットワークは,人間そのものだ。だから,コミュニケーションがあり,音楽も動画も芸術も政治もある。そして,ポルノもある。前にも述べたが,違法と云われるワレズや音楽・動画のコピーだって,ネットがなくたってCD-Rやフロッピーやビデオやカセットテープで散々コピーしまくられていただけで,いまはその舞台がネットになっただけ。なにも変わっていない。恋愛,殺人,性欲,ドラッグ,優しさ,暴力,常軌,偏執。すでにネット上に目にみえてあるものは「まとも」だと云える。だが,隠されていたり,叩き壊そうとされているものは,あとで大きなしっぺ返しが来る。人間にあるものだもの,なくすことなど,できないんだ。




 
[2003.10.17]
  なにも持っていない,でも


 ▼膨大な記憶容量の分散ストレージシステム『ストレージ・タンク』 (WIRED NEWS)
  http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20061236,00.htm


 持ってないから知らなかった,持っていないから確かめられない,という言葉は通用しない。それが,あしたとなる。

quote:IBM社の新しいデータストレージ・システム,ストレージ・タンクは,複数の場所に点在するサーバーをIPネットワークで結ぶソフトを使い,一種の巨大サーバーを形成し,数ペタバイトのデータを処理できる。ローカル・ネットワークとまったく変わらない,分散ストレージ・ネットワークも形成できる。

 まぁグリッド的な処理システムは置いとくとして,あちこちのサーバーをひとつにまとめて,たくさんのデータを保存できるようにする,というのは,ピア・トゥ・ピアでももう動いていることかもしれない。簡単にいえば,WinMXやWinnyだってたくさんのパソコンにデータを分散して置き,必要な人がそこからすぐにダウンロードするって感じで,巨大はデータ保管庫となっている。

 データはここにある必要はなく,どこかにあればいい。IPでつながっていれば,どこにだって手を伸ばせるし,手元になければできないということはなくなる。手元になにもなくても,どんな音楽でも再生できるし,どんな動画でも再生できる。パソコンにハードディスクがついてもう何年も経ったが,これはなくなる運命のものだ。そして,なにも持っていない,でもすべてを持っている,という状態で人は,考えて,学んで,楽しんで,生きていくことになる。そこでどのように生きることができるか,それだけが重要になる。




 
[2003.10.15]
  オリの中の鳥たち


 ▼「もう待ちきれない」-MPEG関連団体、独自のDRM標準概要を発表(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20061236,00.htm


 どんな素敵な鳥でも,素敵ぢゃなくするにはオリのなかに閉じこめてしまえばいい。

quote:MPEG LAは,独自にデジタル著作権管理(DRM)技術に含まれるべき機能の概要をまとめた。概要に当てはまるDRM特許保有者には,MPEG LAによる再審査を受けるよう求め,同団体がそのライセンスの精算機関として機能するようにする。MPEG LAは従来の標準策定作業を避け,各社が安定しないコピー防止ビジネスに業を煮やしている状況を表している。マイクロソフト社の技術は標準化の1歩手前まで行っているが,メディア企業側はとりわけマイクロソフトに支配権を与える気になっていない。

 結果的にDVDが,そのCSSによるDRMが破られてから普及し出したのは,大きな皮肉にも受け取れる。もちろん,CSSを解除している人間など,パソコンを使っている人のなかでも少数でしかないのはわかっている。DVDプレイヤーを購入して利用している人のほとんども,DVD DecrypterやOSExの名前なんて聞いたこともないだろう。だが,それがなければ部屋にDVDが山になってはいないという人も少なからずはいる(わたしもかな。

 オリのなかの鳥は飛び方を忘れる。ぃゃ,普通に飛ぶことはもちろんできるんだけど,大空を自分のものとして飛ぶことはできなくなる。空を飛ぶべき場所としては考えられないのだ。なぜMP3がこれほどまでに普及し,オッグ・ボルビスやAAC,MP3プロなどのような,もっとよいものが表れてもいまだに使い続けられているのか。それは,オリのなかでない,本当の空の広さが魅力的であり,それを最初に味わわせてくれたのがMP3だったからに過ぎない。羽根をもがれた鳥に生きる術はない。動画のDRMを考える人は,その理由を知るべきなのだ。




 
[2003.10.13]
  スパムって?


 ▼1990年代のスパム王は今(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20031009207.html


 「スパムメールってなんなんだろう,って思い始めていた」。

quote:サンフォード・ウォレス氏は1日あたり2500万通のスパムメールを送信したと豪語し,ネット上の全スパムの80%が彼の会社から発信されたという推計もある。プロバイダーから10件を超える訴訟を起こされ,1998年にスパムビジネスから足を洗った。いまはナイトクラブを営んでいるウォレス氏だが,スパム反対派はわたしには勝ったがスパム問題は肥大化し,その意味で彼らの戦いは終わっていないと述べている。

 「MacOS Xのメールソフトではスパムと思われるメールが自動的に迷惑メールフォルダに移動するんだけど,彼からのメールや大事な友達からのメールまでが,知らないうちに迷惑メールフォルダに入ってることが多くなってきての。ホントは,これがスパム,これがスパムぢゃないって印をつけていけば,きちんと区別してくれるはずなんだけど…。なんで?

 よく,メーリングリストのメールとかメールマガジンとかが迷惑メールフォルダにたまってたっていうのはよく聞く。広告っぽいものが定型で入ってたりするのでそんなことになっちゃうらしくって,それはなんとなくわかる。でも彼や友達のメールはどういうこと? もしかして,わたしが気持ちのなかで迷惑メールとかとおんなじに扱ってるってこと? 迷惑メールと迷惑メールぢゃないメールの送信者を見比べていたら,なんとなく,そんなことを感じてた。世界中を行き来しているメールの半分以上はスパムって云われるけど,もしかしたら,気持ちのなかのスパムメールの数は? わたしのなかのスパムって?」




 
[2003.10.11]
  悪の所在


 ▼「ファイル共有」を使って事業を展開する新興レコード会社(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/20031010103.html


 いままで消費者が許してきたすべてのツケがまわってきただけ,であるのも事実。だから消費者も痛みを受けて,次へ進むべきときがきているのだ。

quote:マグナチューン社は曲をすべて無料のインターネットラジオで流し,リスナーは自由に曲をダウンロード,ファイル交換,リミックスができる音楽事業を行っている。音楽ファイルを購入するには,アルバム1枚を5〜18ドルの範囲で,自分で決めた金額を払う(平均は9.82ドル)。売り上げの半分はアーティストに渡るため,アーティストの取り分は多い。マグナチューン社は,「邪悪な」音楽業界を拒否するユーザーの支持を見事にとらえているようだ。

 今週大笑いしたニュースは,米国で発売されるコピープロテクトCDのコピー防止措置をシフトキーを押すだけで解除できることを公表した学生が(ZDNet Newsの記事),訴えられるかもしれないという話(ZDNet Newsの記事)。日本でも,エイベックスのCCCDをそのままパソコンに入れると,アンインストールできない改変をしてくれるので,シフトキーを押して自動実行させないようにした方がよいと話をきく。なんにしても,ほんとにこの学生が有罪となるのなら,大笑いしているわたしなどは,罪と悪とはいったいなんなのか,幼稚園にもう一度入るとこからやり直した方がよさそうだ。これはコピープロテクトCDの話ではなく,すべてのいまの著作権保護をまともなものかどうか考える話なのだ。

 そして感動するマグナチューン社の話。いままでの商売で,これからもやっていけるわけがないのだから,コンテンツビジネスは大きく根本から変更しなければいけない。もちろん,ではどんなビジネスが成り立つのかは誰もわからない。でも,世界はもう前に向かって動き出しているのに,後ろしかみず,そしてやることと云えば,訴訟,媒体の改悪,消費者の軽蔑などなど,そんな者たちは,本当に害悪なのだ。わかってるのか,エイベックス,ビクター,ユニバーサル,東芝EMI,ワーナー,コロムビア,キングレコード,テイチク,SME,ポニーキャニオン,バップ,BMG,プライエイド,フォーライフにいるすべての者どもよ,おまえたちがその邪悪,害悪なんだよ。




 
[2003.10.09]
  いま必要な動画圧縮


 ▼DivXの“第2幕”はハッピーエンドを迎えるか?(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0310/06/ne00_divx.html


 ネットワーク上での情報の流通には,情報の圧縮はしかるべき必須のものだ。MP3もそう,MPEGもそう,DivXもそう。でもね。

quote:DivXネットワークス社は,ファイル共有ユーザーの間ではもっとも知られた存在だろう。同社の動画圧縮技術によって,ビデオを高速でダウンロードできるからだ。DivXを再生できるDVDプレイヤーによって,DivXは家電市場への進出を狙っているが,マイクロソフトやソニー,リアルネットワークスなど,大手の敵は多い。

 公式のMPEG4では満足できる画質を得ることができない以上,ほかのコーデックは必要で,ウインドウズメディア9なども画質的には文句ないんだろうけど,MSのものを使う気にはならない(Xボックスとかみていると,多くのウインドウズユーザーでもどこかでMSにこれ以上覇権をとって欲しくないと思っている人は多い気がするが)。DivXも商売っ気が強いと感じるときもあるが,マック版,リナックス版などもきちんとリリースしており,画質ともども評価できる。

 とはいえ,個人的にはだけどDivX動画を扱う機会は急速に減っている。もちろん動画の保存には使っているんだけど,知り合いとやりとりするにはキャプチャしたMPEG2のままとかDVDイメージとかの方が多くなっている。高速回線なら,ギガバイト単位でも苦にはならない。MPEG2・DVDは再生環境の普及によって,低スペックのパソコンでも再生が苦にならない点もありがたい。DivXよりもそりゃファイルサイズはバカでかいけど,再生は楽,あれこれ利用するにも楽。と,いうことで,それなりの高速回線なら,MPEG2・DVDの圧縮で十分,になってるんだけど?(MPEG2も圧縮されてるって云やぁされてるわけで)




 
[2003.10.07]
  熟考再考黙考


 ▼フロリダ大学で威力を発揮する「ピアツーピア探知プログラム」(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/20031006103.html


 なにを止めるべきかね? パッケージ販売? それ以前にすべての販売? それとも著作権の維持?

quote:フロリダ大学の学生宿舎では,イカルスという名前のツールを使ってファイル共有を行っている学生に警告を送り,止めさせている。今年春には,宿舎に住む7500人のうち,3500人がファイル共有を行っていたが,秋には300人になった。だが,オンラインゲームができなくなったり,学問の自由に大きな影響を与える,という指摘もある。

 イカルスとやらを使われて大学から警告を受ける,レコード業界に訴えられて多額の賠償金を支払う羽目になる,となれば,ユーザーは減る。確かに,カザーの利用者数は減っている。銃を向けて「撃つよ」と云われれば,誰だって両手をあげるものだ。そこで撃たれてもいいからと唾を吐きかけるような人間はいない。だが。

 カザーだの,そしてWinnyだのというのは手段のひとつに過ぎない。それがなくなれば,別の手段に手を伸ばすだけだ。90年代後半から毎日ネットに接続してきたけれども,ウェブ上のフリーサーバーだったり,FTPだったり,ホットラインだったり,OFFだったり,ナップスターだったり,グヌーテラだったり,ビットトレントだったり,1日もそれらがなくなったことはないし,未来永劫なくならない。さて,本当に_悪いこと_とはなんなのか? _変えなければいけないこと_とはなんなのか? 銃や暴力で押し潰そうとする愚か者たちに惑わされず,きちんと考えよう。




 
[2003.10.05]
  エッセンシャル&グラマラス,R


 ▼パイオニア、DVD-Rの2層記録技術の開発に成功−8.5GB記録が可能に(Impress AV Watch)
  http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20031003/pioneer.htm


 DVDの次,は,まだ全然みえないから,2層DVD-Rはすぐに普及する,必ず。

quote:パイオニア社は,2層式のDVD-R書き込みの技術の実用化に目処が立ったことを発表した。これにより2層DVD-Rの録画が可能となり,8.5GBのデータを記録できる。

 もちろん,2層書き込みできるDVD-Rドライブ,そしてメディアが市販されるのがいつになるのかはわからないけど,実現可能になったことで普及はすぐそこ。いまパソコンについてるRドライブが2層書き込み可能となり,ハードディスクにある2層のイメージを焼けるようになるのも,すぐ,だよきっと。

 8.5GBという容量は決して大きな容量ではない,どころか小さ過ぎではあるんだけど,数年後,と云うかあっさりすぐいまのRドライブは置き変わるだろう。コピーを防ぐために2層化しているDVDビデオもあるようななかで,2層Rドライブはエッセンシャル(本質的)で,グラマラス(魅力的)な刃となる。コンシューマーが使えるレベルの1層のDVD-Rドライブが普及し出したのは2001年の前半(過去記事)。2層Rドライブの普及はより早いだろうし,求めるユーザーも呆れるほど多い(つかわたしです(^^ゞ。今回の発表は,その歴史の前触れの記念碑となるだろう。今日の日付を,おぼえておこう。




 
[2003.10.03]
  最後の時


 ▼新生Napster、10月9日にテスト開始(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0310/02/xert_napstertest.html


 恐竜がなぜいなくなったのか? 隕石が落ちたのは,単なる偶然だったのか? 答えは,ノーだ。

quote:ロクシオ社は著作権侵害訴訟で閉鎖に追い込まれたナップスターを来週,すっかり様変わりした有料サイトとしてカムバックさせる。ほかにも同様の合法的なオンライン音楽サービスは続々と参入しつつあり,またカザーなどのナップスターの後続となる音楽共有サービスも依然として人気だ。

 ナップスターとは,途方もない怪物だった。人々はナップスターを愛していたし,いまでも忘れずにいる。Winnyやカザーを使い続けながら,あの日のナップスターの幻影を追い求めている。もちろんこの来週帰ってくるナップスターは,あのときのナップスターとは100%別物だ。ショーン・ファニングもいない。だが,あのときと同じネコのアイコンで,あの日の片鱗をいくつかちらつかせている。これはロクシオがわざとやっていることだが,ナップスターの持っていた暴力性,破壊性の魅力を維持している。

 もちろん,オンラインでの音楽販売など先がみえている商売ではあるんだけど,その話はちょっとおいておく。いまの音楽業界がすでに死に体の恐竜だとしたら,ナップスターはその恐竜を一瞬で絶滅に導く大隕石になれる。音楽業界と歩調を合わせるような顔をしているが,実際はそうではない。その大変革を起こせるのは,アップルでもリアルでもマイクロソフトでもない。ナップスターなら,最後の音楽のキラメキを感じさせ,そして新しい世界へと導いてくれる,そんな気がする。(ナップスター・イズ・バック




 
[2003.10.01]
  アンワイヤー・トゥ・コネクト


 ▼Apple Wireless Keyboard/Mouseの発売日は9月30日(ZDNet PCUPdate)
  http://www.zdnet.co.jp/products/0309/24/nj00_applekey.html


 相手の手を触れなくても,気持ちは伝わる,伝わる,だから。

quote:アップル社は,ワイヤレスキーボードとワイヤレスマウスを9月30日に発売する。価格は8500円。ブルートゥースで,最大10m離れた場所で使用可能。128ビットの交信暗号化でタイピングの情報を守る。

 システム環境設定でブルートゥースを使わないままにしていると,USB入力デバイスを抜くだけで「Bluetoothを入にする」かどうかが画面に表示される(pic)。ブルートゥースマウス・キーボードに電池を入れて使えるようにしよう。が,このあとの設定にもキーボードとマウスは必要になるので(pic),最初はUSBキーボード・マウスをつないどく必要がある。ブルートゥースマウス・キーボードの電源を入れて,設定アシスタントに沿って登録し,キーボードではバスキーの数字を入力して(テンキーででも可)登録完了(pic)。あっさり使えるようになる。システム環境設定の「キーボードとマウス」→「Bluetooth」タブでは,キーボードとマウスに名前をつけられる(pic)。デフォルトでは毎度の認証や暗号化は行われていない。行うにはシステム環境設定の「Bluetooth」→「設定」タブで設定する(pic)。なお,急にマウス・キーボード側の電源を切ると,画面にその表示が出て,使えなくなる(pic)。電源を入れると,自動的に認証が行われて使えるようになる。

 なお,MacSlashの記事によると,ブルートゥースマウス・キーボードを使うには,まずUSBマウス・キーボードが必要なので,本体にブルートゥースマウス・キーボードだけ付属するようになることはないとのこと。まぁ確かにこの登録作業はやや手間ではあるし,電池が切れたことを考えるとUSBの入力デバイスは予備として必要か。パワーブックやiBookでもマウスを使う,というときに結構楽だったり,デスクトップでももちろんそう。特に片づけやすく感じる。線があるとそれなりに置き場所が固定されるけど,ないのでどこにでも片づけられる。ただ,キー入力にコンマゼロ何秒かの遅れは感じる。慣れればすぐに問題なくなるけど。もうひとつ,マウス,重い(^^ゞ。単三電池2個分,重いです。まぁこれも慣れれば問題なくなるだろうけど。




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